別れたい、という気持ちが浮かんだとき、たいていの人はその感覚を一度打ち消そうとする。
こんなことで別れるのは器が小さいのか、価値観の違いはどのカップルにもあるものだ、好きなんだから多少は我慢すべきだ。そうやって自分を説得しながら、でも彼女の買い物袋を見るたびにもやっとした感覚が戻ってくる。
この記事は、ブランド好きな彼女の金銭感覚に限界を感じていて、別れを考え始めている男性に向けて書いている。
ブランド好きな彼女に使いすぎを感じる男性の3つのパターン
パターン1 デート代や交際費の負担が重くなっている
彼女の消費スタイルに合わせていくうちに、自分の支出も増えている。高い店でのディナー、旅行のホテルのグレード、プレゼントに求められる水準。彼女自身が自分のお金を使っているだけでなく、こちらの財布にも影響が出始めているケースだ。
このパターンは、彼女の消費習慣そのものの問題というより、ふたりの生活水準の設定がどこにあるかという問題でもある。彼女の基準に引きずられているなら、そのことを先に認識する必要がある。
パターン2 彼女自身の生活が破綻しかけている
クレカの支払いが毎月ぎりぎり、貯金がまったくない、リボ払いを常用している。ブランドへの支出が、彼女自身の家計を圧迫している状態だ。今は彼女一人の問題でも、将来一緒に生活することを考えると、そのまま持ち込まれるリスクが見えてくる。
パターン3 感覚のズレそのものが苦しい
実害はまだない。でも、コツコツ貯金している自分と、毎月何万円もブランドに使う彼女を見ていると、この人と同じ方向を向けるのか、という疑問が消えない。お金の問題というより、人生への態度の違いとして感じているパターンだ。
どのパターンかによって、問題の深刻さも、取るべき行動も変わってくる。
問題はブランドへの執着か、お金の管理能力か
ブランド好きという事実より、その裏側にある構造のほうが重要だ。
ブランドにお金をかけること自体は、価値観の話であって、善悪の話ではない。収入の範囲内で、貯金もしながら、好きなものに使っているなら、それはただの趣味だ。口出しできる話ではないし、する必要もない。
問題になるのは、管理ができていない場合だ。収入以上に使っている、将来への備えがまったくない、衝動的な購入を繰り返してあとから後悔する。これらはブランドが好きかどうかとは別の話で、お金全般に対する扱い方の問題だ。
ブランドをやめさせれば解決する話ではない。ブランドへの支出を抑えたとしても、管理能力がなければ別の何かに消えていく。根っこにあるのが消費習慣の問題なら、ブランドはその出口の一つにすぎない。
ここを混同したまま彼女に「ブランドを買いすぎ」と伝えると、ブランドへの執着と向き合う話ではなく、趣味を否定された話として受け取られる。論点がずれると、話し合いにならない。
ブランド好き彼女と別れた人・続けた人のその後
別れを選んだWさん(33歳)のケース
交際2年目、同棲の話が出たタイミングで彼女の家計の実態が見えてきた。毎月の収入のうち、ブランドのバッグや洋服に消えている額が手取りの3割を超えていた。貯金はほぼゼロ、クレカのリボ残高が50万円近くあった。
Wさんが率直に話し合いを持ちかけたとき、彼女の反応は「私のお金をどう使おうと自由でしょ」だった。その言葉自体より、問題を問題として認識しようとしない姿勢が、Wさんには決定的に見えた。
同棲したら家計が破綻すると確信して、別れを選んだ。「好きじゃなくなったわけじゃなかった。でも一緒に生きていけないとわかった。その二つが同時にあった」とWさんは言う。
続けることを選んだXさん(30歳)のケース
彼女がブランド好きで、毎月かなりの額を使っていることは付き合い始めから知っていた。気になり始めたのは将来の話が出てきてからで、結婚を意識するにつれて不安が大きくなった。
思い切って話してみると、彼女は意外なほど冷静に受け取った。自分でも使いすぎていると感じていたこと、貯金ができていないことへの焦りがあったことを、素直に話してくれた。ふたりで月ごとの上限を決め、先取り貯金を始めた。ブランドへの支出が消えたわけではないが、管理された範囲に収まるようになった。
「言う前は、喧嘩になると思っていた。でも彼女も薄々気になっていたみたいで、むしろ話してよかったと言われた」とXさんは振り返る。問題は消費額ではなく、話し合えるかどうかにあった。
別れを決める前に確認すべき5つのこと
感情が揺れているうちに動くと、後から後悔することがある。別れを考え始めたなら、まず以下の5点を確認してほしい。
1. 彼女自身が問題を認識しているか
使いすぎていることを本人がどう受け取っているかは、この先に直結する。気にしていない、問題だと思っていない、指摘すると怒る。このパターンが続くなら、話し合いの余地は狭い。一方で、自分でも気になっているが変え方がわからない、という状態なら、関係の中で動ける余地がある。
2. 実害がこちらに及んでいるか
彼女自身の消費習慣にとどまっているうちは、介入できる範囲が限られる。でも、デート費用の水準を引き上げられている、プレゼントに高いものを当然のように期待される、将来の生活設計に影響が出てきている、これらが現実になっているなら、もう彼女だけの話ではない。
3. お金以外の部分で関係が成立しているか
ブランドへの支出を除いたとき、ふたりの間に残るものが何かを考えてみる。価値観が根本的に合わない感覚があるなら、お金の問題だけが原因ではなく、関係そのものへの疑問が出てきている可能性がある。
4. 話し合いを一度でも試みたか
別れたいと思っていても、伝えたことがないなら、伝える前に動くのは早い。話した結果、相手の反応や態度が見えてから判断しても遅くない。話し合いを経ずに別れを選ぶことは、相手にとっても自分にとっても、消化不良の終わり方になりやすい。
5. 将来の具体的なビジョンが食い違っているか
ブランドへの支出よりも、将来に対する態度の違いのほうが深刻なことがある。貯金への意識、子どもの教育費への考え方、老後の準備。これらについて話したことがあるなら、その会話の中身が判断材料になる。
伝えると決めたなら、言い方で結果が変わる
別れを考えながらも、まず一度話してみようと思うなら、言い方で相手の反応が大きく変わることを知っておいてほしい。
ブランドを買いすぎ、という言い方は、彼女の趣味を否定する形になる。防衛反応が出て、話し合いではなく言い合いになりやすい。
切り口を変えるなら、将来の話として入る方法がある。「最近、結婚とか将来のこと考えるようになって、お金の話をちゃんとしたいと思ってて」という入り方なら、責められている感覚が薄い。そこから、ふたりで月にどのくらい貯金したいか、生活費をどう設計するかという話に自然につなげられる。
そのときの彼女の反応を見る。真剣に受け取るか、話を流すか、逆に責めてくるか。返ってきた態度が、この関係をどう扱うかの答えに近いものを示してくれる。
一度話してみて、まったく聞く耳を持たない、自分の消費を一切見直そうとしない、こちらの不安を軽く扱う。こういった反応が続くなら、そのとき初めて別れを判断しても遅くない。
